外国為替証拠金取引(FX) -スワップポイント・スワップ金利-

外国為替証拠金取引(FX)で最も難しい原理とされているスワップという考え方。 ここではその理論を概念的にできるだけ簡単に説明します。


外国為替証拠金取引ではスワップ金利スワップポイントとも呼ばれる) というものが発生します。これは、厳密には異なる点がありますが、次のように考えると理解しやすいです。


スワップ金利とは、取引を行なった2種類の通貨の金利差によって発生するもので、2国間の金利差調整分のことを言います。


例として10万円の証拠金を預け、1ドル=100円でUSD/JPY(米ドル/円)の1万米ドル買いの取引を行なった場合を考えます。
外国為替証拠金取引では、必ず通貨ペアの一方を「買い」もう一方を「売り」ますので、 この場合は1万米ドルを買い、それに相当する円(=100万円)を売ることになります。
しかし実際には1万米ドルを買うお金は存在しませんから、100万円を借りてきて、1万米ドルを買うことになります。 そして、決済を行なうまで、1万米ドルを預けておく(つまり、貸す)ことになります。


このとき貸し借りをした外貨に金利が発生します。100万円借りたことにより発生する金利を払い、 1万米ドル貸したことにより発生する金利を受け取ることになります。この両者の金利の差がスワップ金利となります。


このスワップ金利(スワップポイント)は、銀行の金利とは原理的に異なるものですのが、実際の短期金利の差に近い数字となっています。 スワップ金利の利率は業者によって異なりますが、取引を行なう前に決められています。
スワップ金利は1日単位で発生し、その金利分を利益として得る、もしくは、支払わなくてはなりません。 スワップ金利には期限がありませんので、「買い」もしくは「売り」のポジションを取っている間、ずっと発生します。


現在の金利は米ドル>円ですので、USD/JPYの「買い」では、スワップ金利を受け取ることになります。
逆にUSD/JPYの「売り」の場合ではスワップ金利を払うことになります。


まとめますと、高金利の通貨を買うことで、スワップ金利という名の金利に類するものを受け取ることができ、 逆に金利の低い通貨を買う、ことでスワップ金利の支払いとなります。


なお、外国為替証拠金取引は売り買いどちらからでも始められますが、スワップ金利の支払いを考え、 高金利通貨を買う場合は長期保有も視野に入れ、低金利通貨を買う場合はできるだけ短期勝負 と考えておくとスワップ金利の恩恵を上手く受けれて良いかもしれません。



外国為替証拠金取引(FX)の特徴


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